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ソーシャルウェブ勉強会で感じたちょっと未来の世界

SocialWeb Japan主催のソーシャルウェブ勉強会に参加してきた。 勉強会の様子はSocialWeb勉強会 vol.1まとめのリンク先に詳しく書かれているので、僕が感じたことを書いておく。

SocialWeb JapanはOpenStackやFacebookを中心とした、ソーシャルウェブにまつわる技術の情報交換、勉強会の開催を目的としたコミュニティです。

ソーシャルウェブってなんだか聞き慣れない言葉だけど、ミクシィや Twitter などのように人と人の繋がりをもっと楽しもうってことだと思ってる。 えーじさんのプレゼンの言葉を借りると、「プラットフォームとしてのソーシャルネットワーク」。 今のウェブを支える大きな役割を果たしているブログは、主に1人から不特定多数への発信がメインになる。 でもそれって、なんだか敷居が高かったり、炎上などのリスクが怖かったりする。 そこで、ミクシィのような特定の人とコミュニケーションができる SNS (ソーシャルネットワークサービス)が必要になる。 そういう後ろ向きの理由だけじゃなくても、そもそも誰かとコミュニケーションをするために情報発信している訳で、それが不特定多数か特定多数の違いだけかもしれない。

とにかく、 SNS は特定の人だけにしか見せない世界なので、どうしても閉じた世界になってしまう。 これは、使う人だけじゃなくて、アプリも限られた世界になるということ。 それ自体は悪いことじゃないと思うけど、特定のサービスに縛られた世界は、それだけ発展が遅くなっちゃう。 開かれたインターネットが多様性を活かして成長したのとは逆の世界。

そこでオープンソーシャルなんだけど、人と人との繋がり(ソーシャル)の情報をオープンにすることで、もっと楽しいことができるんじゃないかというのが出発点(なのかな?)。 Twitter で「元気玉みたいなもの」とつぶやいたら ZIGOROu さんに納得してもらえたんだけど、みんなの元気をちょっとずつ集めることで、大きなパワーになるんじゃないということだと思ってる。 一つの例がこれ。

外部企業の力を借りてmixi関連の多様なサービスを実現し、mixiの利用を活性化させる考え。

僕は使わなかったけど、ミクシィ年賀状もこの一つの例らしい。

オープンにするために必要なもの

特定多数との繋がりをオープンにするという、一見すると相反することを実現するためには、それなりの準備が必要になる。 えーじさんのプレゼンでは、ソーシャルウェブの4要素として「アイデンティティ(OpenID)」、「ソーシャルグラフ(PotableContacts/OpenSocial)」、「プライバシー(OAuth)」、「アクティビティ(Atom/RSS/OpenSocial)」を挙げていた。 (個人的には OAuth だけでプライバシーを担保するのは難しくて、もう一つ上の仕組みが必要だとは思う)

オープンにするということは、異なるドメイン間のサービスが連携するということなので、 OpenID や OAuth のような分散認証・アクセス制御プロトコルが重要なのは間違いない。 そういえば、WebAPI のアクセス制御に使える OAuth という仕様でこんなことを書いたのを思いだした。

最後に妄想。はてな認証APIで利用者を認証し、はてなスターのお気に入りAPIでFriendを取得し、Friendだけに利用者の情報を見せるようなWebAPIを作ると面白いかもね。「認証」+「評価」+「アクセス制御」。

ここでの「評価」が OpenSocial に相当するんだろうなぁ。

それで、 OpenSocial って何?

ソーシャルウェブを実現するための仕組みが OpenSocial で、グーグルが最初に提唱して今ではコミュニティベースで仕様が決められているらしい。 ちゃんと Apache Shindig という実装 (Java, PHP) もある。 ちょっと前に Software Design 誌で特集されていた記憶があるけど、ちゃんと読んでない…。 ちょうど、yoichiro さんが書かれた OpenSocial 本が発売になったので、これを買って勉強してみる。というか、もう買った。

https://www.amazon.co.jp/dp/4774137480

まとめ

あんまりまとまらないけど、ちょっと未来の面白そうな世界が見られて、とても興味深い勉強会だった。 OpenID のような分散認証の仕組みにとっても、一つのモデルケースになるのはいいことだと思う。 ZIGOROu さんのプレゼンで紹介されていた、 OpenID と OAuth の連携・相互運用が進めば面白いだろうな。

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