at posts/single.html

六本木ヒルズの迷宮

MAMAN

久々に六本木ヒルズに行った。 お盆だからなのか、いつもなのかは分からないけど、それなりに賑わっていた。 天気予報は曇りの予報だったけど、夕方くらいからは晴れてきて、展望台からの景色も楽しむことができた。

写真はいつもどおり、Flickrに載せた

方向感覚には少し自信がある僕でも、六本木ヒルズは何度行っても迷う。 でも、さすがに1日中居るとようやく慣れてきて、迷う理由も少しずつ分かってきた。

レイアウト上の問題

六本木ヒルズは、森ビルを中心とした円形のレイアウトになっている。 なので、まっすぐ歩いているつもりが、少しずつ曲がっていくので、方向感覚を失ってしまう。 せめて、森ビルの中を通り抜けできるような、放射状のレイアウトになっていれば、迷っても基点(森ビルの中心)に戻ることができるのに…。

もう一つの要因は、高低差があること。 六本木ヒルズのメインの動線は、クモのオブジェがある2階(66プラザと言うらしい)になる。 地下鉄日比谷線から来た場合も、メトロハットのB1階からこの2階に出ることになる。 実は、B1階から2階へのエスカレータは直通になっていて、どうすれば1階に行けるかが分かりにくかったりする。

ショッピングや展望台に登る場合は、「66プラザ」から「ウエストウォーク」か「ヒルサイド」に向かうことになる。 地図を見比べてもらえれば分かると思うけど、ウエストウォークとヒルサイドは階層が異なるようになっている。 ウエストウォークは2階から6階に位置しているのに対して、ヒルサイドはB2階から2階に位置している。 だから、双方に行き来しようと思えば、必ず2階を経由しないといけない。 普通、地図は平面的に理解するものだけど、六本木ヒルズの場合は立体的に理解しないと迷うようになっている。 ヒルサイドのB2階にあるテレ朝前からウエストウォーク3階の展望台に移動してみれば、この意味は実感できると思う。

ナビゲーションの問題

構造が分かりにくいのに加えて、ヒルズ内のナビゲーションも分かりやすいとは言いにくい。 まず、全体図が平面的に描かれている上に、動線が描かれていないのであまり役に立たない。 そこで、各施設ごとに分かれているフロアマップを見ることになるんだけど、今度は施設間の繋がりが掴めなくなっちゃう。

さらに、随所に設置されている行先案内板も、立体的な概念が表現されていない。 「なんで、○○に行くのにエスカレータを乗らなきゃいけないんだろう?」と思っちゃう。

意図的なのか…

とまぁ、ここまで書いてからネットで調べてみたら、六本木ヒルズが迷いやすいのは意図的なんだそうな。

余談になるが、六本木ヒルズ開業時に担当者から「お客さんに新しいお店を発見してもらいたくて、少し分かりにくい構造にしています」などと聞かされたときは目眩がしたものだ。

個人的には逆効果な気がする。 迷っている間はイライラしていて、お店を見る余裕も無さそう。 むしろ、分かりやすい作りの方が、「あっちは行ったこと無いから行って見よう」ってなるんじゃないかな。 福岡のキャナルシティも迷いやすいと思っていたけど、設計者は同じ人だったんだ。なるほど…分かる気がする。

関連する日記