チケット駆動開発とTestLinkによる開発プロセスの改善 (Shibuya.trac #4.5)
久しぶりに Shibuya.trac に参加してきた。
プログラマの思索にてチケット駆動開発とアジャイル開発に関する記事を書かれているあきぴーさん。 そんなあきぴーさんが上京されるのにあわせて、 Shibuya.trac が開催された。
Shibuya.trac第4.5回勉強会 - ~チケット駆動開発とTestLinkによる開発プロセスの改善~
あきぴーさんが、上京するのに合わせて勉強会を行います。 Trac/RedMineによるチケット駆動開発による運用ノウハウや、TestLinkによるテストの運用ノウハウの発表があります。
【告知】Shibuya.trac第4.5回勉強会で発表します: プログラマの思索
ソフトウェア品質シンポジウム2009で講演するために上京する際に、Shibuya.trac有志の方のおかげで、下記の勉強会を開催して頂ける事になりました。僕も、チケット駆動開発とTestLinkについて発表するので、ご興味のある方はご参加下さい。
今回はチケット駆動開発 (TiDD) と TestLink がメインということで、 Trac に限らず Redmine を使っている人も多く参加していた。 来場者数は過去最高の50人ということで、これまでにない盛況さだった。 あきぴーさん効果すごい。
僕が ITpro Challenge! 2007 で「もうひとつのTDD開発」と題して、チケットを使った開発プラクティスに「チケット駆動開発」という名前をつけてから2年。 チケット駆動開発の情報を発信し続けられているあきぴーさんが来ると聞いては、参加せざるを得ない。 なのに、 Google カレンダーに登録するだけで満足して、ギリギリまで参加登録を忘れてた。これはひどい。
ウォーターフォール開発がこの先生きのこるには
今回はチケット駆動開発 (TiDD: Ticket Driven Development) がテーマ。 なので僕も何か話したいと思い、5分だけ時間をもらって発表させてもらった。
あきぴーさんがアジャイル開発における TiDD について話されると予測して、僕はウォーターフォール開発における TiDD について話をしてみた。 3行でまとめるとこんな感じ。
- ウォーターフォールはドキュメントが命
- ドキュメントの差分を Subversion と TiDD を使って共有しよう
- TortoiseSVN と Excel だけでもできるよ!
nekotank さんに Ustream の中継と録画をしてもらった。ありがとうございます。 僕の発表は1:35ごろから。自分の発表を自分で聞くのは恥ずかしい。課題がいっぱいあるなー。 でも、楽しかったからいいや。
TiDDについての所感
TiDD について、勉強会に参加して思ったこと。
- TiDD は現場のプラクティス。
- 押しつけるものではないし、最適なやり方はチームごとに違う。
- トップダウンよりボトムアップ。ちょっと Wiki に似てる。
- TiDD は開発プロセス全体を網羅するものではない。開発プロセスを補完するもの。
- チケットの粒度が細かいことと、構成管理ツールと密接な関係があることから、アウトプットが明確な領域に適用しやすい。
- 要件定義などの不確定要素が大きいタスクに適用するのは難しいかも。
- チケットの管理にはそれなりの労力が必要。ただし労力以上の見返りはある。チケットは人とのコミュニケーションツールでもある。
勉強会のメモ
気になったところをメモ。結構、抜けがあると思う。 ★のところは僕の感想。
かおるんさん
- trac, subversion, testlink, hudson
- testlinkでテスト。エラーをtracに登録。
- hudsonでビルド
- trac
- チケットでタスクを管理
- メンバの作業状況が分かって便利
- subversion
- コミットフックでTracと連携。
- 初めてのブランチ。便利。
- Hudson
- 誰でもどの環境でもビルドできる。ライブラリ入れ忘れを防ぐ。
- TestLink
- テスト版のTrac
- テストケースを管理してくれる
- C#のUIオートメーションで連携
たかやまさん
- Trac赤本
- DB構成が読めるのはTrac赤本だけ!
- Trac0.12
- 10月1日にリリース!?
- マルチリポジトリ(遅れの原因?)
- trac-adminにコマンド追加。添付ファイル登録、設定。
- 国際化
- 翻訳
- 日本でやってくれる人がいない!
- 協力者募集。
- 環境の準備が大変。
あきぴーさん
- RedmineとTracの機能比較
- 参加者の80%くらいの人が、あきぴーさんのブログを読んでる
- 業務系Webシステムの開発
- 関西からアウェイ
- 盛りだくさん!
- 学会(?)ではTiDDがウケなかった
- アジャイル開発
- 繰り返し
- 自動化
- 並行開発: 複数コードラインが走る。
- 組み込み系で短期リリースすると、自然とアジャイル化。
- 複雑な構成管理インフラ
- アジャイル開発の課題
- タスク管理、変更管理、並行開発
- TiDDが解決?
- TiDDとは
- タスクカード(やることリスト)のデジタル化(やること)
- チケットとコミットでトレーサビリティを確保(やったこと)
- Redmineチケット
- チケットの関連づけが重要!Tracはプラグインで対応可能。
- ソース修正とマージ作業で関連づけるなど。
- ★★★ 関連づけが役に立ったシーンはどこだろう? ★★★
- ワークフロー
- シーンごとにワークフローを用意する
- ★★★ワークフローなどの設定をするのは誰の仕事かな。PMかリーダーか。★★★
- ワークフロー重要!試行錯誤中。
- Tracのワークフロー修正が難しい!チケットの種類で分けたい!
- ライトニングならできるよ!
- プロジェクト運営
- チケット粒度小さい。5人以下のチームで。
- コードライン、モジュール単位で分割。
- 大規模なら専任者が必要。
- チケットの棚卸し:関係者が集まらないと決まらない(試行錯誤)
- 揉めながらやってる。←★★★議論のネタを提供できてれば十分OKかも★★★
- マイルストーン: 進捗報告、バージョン: リリース
- ロードマップを充実してほしい
- MS Projectとチケットは粒度が違う
- チケットのグルーピングが必要。 ← ★★★ミクロとマクロの違い★★★
- Redmineはクエリ機能がない。サマリ画面は好き。プラグインで対応。
- レポートはTracがよい!
- MantisかわいいよMantis。
はっさくさん
- mixi日記からきました。
- 開発と経営。
- TiDDでEVMを出力。工事進行基準への対応。
- 現時点の実績と稼働を収集。
最後に
スタッフのみなさん、参加者のみなさん、楽しい時間をありがとうございます。