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数学ガール

https://www.amazon.co.jp/dp/4797341378

結城さんの数学ガールを買った。 コンピュータ書籍売り場以外で結城さんの本を見るのは、なんだか新鮮。

まだちょっとしか読んでいないけど、数学があまり好きじゃなくて、どちらかというと苦手な僕が受けた印象を書いてみる。 終わりまで読んだら、また印象が変わるかな?

「数学の本」だけじゃなくて「考えるパターンを身につける本」でもある

大人になると多くの人が普段の生活で数式を見なくなっちゃう。 理系っぽいと思われているプログラマでも、 Web 系の仕事だと数式には縁がないことが多い。 そんな状態で数学を学ぶのってただの趣味か知的好奇心?と思っていたけど、この本を読んで考えが変わった。

第2章で「僕」と「テトラちゃん」のやり取りがある。 そこでは素数の定義についての話題がでてくる。 「1」が素数じゃないのは、定義した人がそう決めたから。 決めた理由は、「素因数分解の一意性を守るため」だと。

そんな勝手な定義で良いんですか?

僕もテトラちゃんと同じ印象を受けたけど、同時に、数学って親しみやすいかもとも思った。 教科書に出てくる定義って、もっと厳格で揺るぎないものに感じていた。 でも本当はそうじゃなくて、「そう決めた方が便利だから」という理由で決めているんだと。

だから、本当に大切なのはどう定義したかという結果じゃなくて、なぜそう定義したかというプロセスだと思う。 大きな問題を解くために小さなことを組み立てていく。 これって数学以外にも応用できると思った。例えばプログラムを組む時の考え方とかね。 数学を題材にしながら、考える力をつけていく感じ。

数学が苦手な人は2章から読んでみる

数学が苦手な僕からすると、主人公の「僕」には感情移入しずらいところがある。 部活に行かずに数式を解くところとか、ミルカさんが出した数列クイズを簡単に解いてしまうところとか。 「ミルカさん」×「僕」の第1章を読んだときは、ちょっと付いていけないかもと思った。

でも、2章で数学が得意になりたいテトラちゃんが出てくると、ぐっと身近になる感じがする。 テトラちゃんに感情移入しながら、先生である「僕」にいろいろ教えてもらう。 読む人のレベルによって、「テトラちゃん」、「僕」、「ミルカちゃん」のいずれかに感情移入できるようになっているのかも。

時間がかかりそうだけど、移動時間なんかに少しずつ読んでいこうっと。 一つ、電車の中の楽しみができた。

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