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警告メッセージを読まない利用者への対策

高木さんの日記によると、Winnyマニュアル本にファイアウォールを無効しようと書かれているらしい。

なんと、「ファイアウォールを無効にしよう」と、その手順を詳細に指導している。警告が「いちいち邪魔」ということで、警告が出ない設定にしようと指導している。 そしてなぜかこの話とは関係がないのに、Windows Updateしない設定のときの警告も出ないようにすることを指南している。

これを読んで思ったけど、ほとんどの利用者は警告ダイアログをほとんど見ない気がする。 なぜだろうと理由を考えてみた。

  • 警告の内容が難しくて、何をすればいいのか理解できない。
  • ダイアログの色使いが通常の画面と同じなので、重要なものだと思わない。
  • 頻繁にいろいろな警告が出てくるので、個々の警告に気が向かない。
  • とりあえず OK を押しても、なんとなく PC は動いちゃう。
  • アプリのバグが原因で表示されるエラーダイアログと、セキュリティの警告ダイアログの区別がつかない。

こう考えると、利用者にとって警告ダイアログとは、「危険を知らせてくれる親切な機能」じゃなくて「作業を中断させる邪魔者」としか思われていないのかも。 確かに、ソフトウェアを使って作業している途中に、突然画面の中央にダイアログが表示されると、思考が中断されてストレスがたまる。 だから、警告ダイアログが表示されても、「また作業が中断されたよ」くらいにしか思わず、ついつい読まずに OK ボタンを押して作業に戻ってしまう。

もう、従来型の警告ダイアログは読み飛ばされることを前提にして、アプリを設計したほうがいい気がする。

そういった意味で、 Windows XP がダイアログではなくて、比較的邪魔になりにくいバルーンでセキュリティの警告を出すのは正解かも。 それでも、冒頭の書籍のように、「いちいち表示されるとジャマなので、警告がでないようにしよう」と考える人も出てきちゃうんだけど。

んで、ふと思いついたネタ。 警告ダイアログを無視しても支障なく使い続けられるのが原因だとすると、こうするのはどうだろう。

  • 警告ダイアログを無視し続けると、(意図的に)マウスの反応速度を遅くしたり、画面を暗くしたりする。
  • 振動マウスを使っている場合は、マウスを振動させて利用者に危険を知らせる。

まぁ、本当に効果的なのは、使う人にあれこれ指示するのではなく、コンピュータが自動的に危険を察知して対策を施すことだろうけど。

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