橋本治 (2)
一週間前の日記に書いたとおり、『上司は思いつきでものを言う』を先週末に買ってきた。 で、火曜日にいちおう読了。 ストーリの要約は yuko さんが書かれているとおりだけど、読んだ感想としてはハウツー本というより雑談を楽しんでいる感じかな。
唐突にいろいろなたとえを持ってきて、あちこちに脱線しつつ話が進んでいくので、答えが知りたい人にはもどかしいところがあるかもしれない。 それに、「思いつきでものを言う」背景は丁寧に解説しているのに対して、対処法としての「あきれる」についてはさらっと書いてある程度なので物足りないところがある。
かといってつまらない本というつもりは全然ない。 著者の知識の幅広さからか、埴輪の製造業などのたとえ話の着眼点は鋭いものだし、後半の儒教的背景の説明についても、もっと深く知りたいと思える面白さと読みやすさがあった。
繰り返しになるけど、知的な雑談という観点から楽しませてもらえる本だと思う。