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コーディングを「製造」と読んでもいいんじゃないかな

プログラミング言語を作る日記 - コーディングの工程を「製造」と呼ばないでを読んだ。

世間にはシステム開発の工程を設計・製造・テストといった段階に分けて管理しているところが多々あります。これはおそらく製造業のメタファで、末端でソースコードをゴリゴリ書いているプログラマは、工場のラインでネジ締めしている労働者と同じ、という考え方なのでしょう。

しかし、工場のラインでの「製造」は、基本的に「まったく同じもの」の複製です(色とか多少の差異はあるかもしれないが)。「まったく同じもの」をフエルミラーのごとく量産するのであれば、ソフトウェアならコピーコマンド一発なのであって、わざわざ人を雇うほどのものではありません。

たとえ話だから厳密な定義はできないのは承知の上で、製造業に詳しい訳じゃないけど、恥をさらすつもりで思うところを書いてみる。

たぶん、ここでの「製造」は「量産」をイメージしているんじゃないかなぁ。 でも、何かモノを作る場合に、設計書からいきなりネジ締めってことは無い。 設計書には完成品の寸法・素材などが書かれているけど、それをどうやって作るかは書いていない*1。 おそらく、設計書を見ながら、製造のプロがどうやって作るかを考えているはず。 ダイカストの製造プロセスを見ても、製品設計と金型試作は別の工程だしね。組み立てを含むもっと複雑なモノなら、さらに複雑なはず。

「設計→製造(量産)」じゃなくて、「設計→製造(試作)→量産設計→量産」とすると、プログラミングは試作以降に入ると考えてもいいかも。 量産設計はインストーラの作成とかね。 最後の「量産」のコストは低いけど、それ以外のコストはソフトウェアの世界でも発生する。

まぁ思ったのは、「製造」だって大変なことをやっているんだから、胸を張ってプログラミングを「製造」と言ってもいいんじゃないかなってこと。

おまけ

製造 - Wikipediaを見たらあっさりと否定されてしまった orz

ソフトウェアを生産するための情報の加工や、建築物の改築も、加工の客体が動産ではないため製造とは呼ばない。

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